日本精神科救急学会と幻聴幻視の疑似体験
日本精神科救急学会に参加するため、豊中のさわ病院に行った。精神科救急医療では先駆的な取組みをされている病院で、院長の澤先生からスクーリングで精神医学を学んだこともある。
この学会に展示されていた様々なものの中に、統合失調症(精神分裂病)の患者さんの多くが経験する幻聴、幻視をバーチャルに体験できる最新のウェアラブルPCがあった。 ゴーグルのような装置をかぶり、両耳にイヤホンを付ける。目の前に画面が広がり、頭を動かすとそれと全く同じように三次元的に連動して視野も変化する。上を見ると天井、左を向くと左の壁、下を見ると床が見える。まさにSFの世界で、この体験自体が虚像ではないかという思いすらしてくる。
プログラムがスタートしてしばらくすると、様々な幻聴が聴こえてくる。 目の前のコップや天井に幻視も見える。しばらくしてたまらなくなり大声で『やめてくれ!』と叫ぶと幻聴や幻視は消えて周囲の人が驚いて私を見つめる、というシナリオである。統合失調症の患者さんにとっては幻聴や幻視は現実のものである。それに真面目に答えようとされ、それが聞こえない者は驚いてしまい、そこから誤解を生んでしまい、それが偏見や差別につながるのではないかと思う。統合失調症に対する誤解がこういう装置で少しでも解けるようにと願う。
また私の病院の研修でも企画できればと思う。

はじめまして。
今月、この機械を体験できるチャンスがあったのですが、
みすみす逃してしまいまして……後悔してます。
端的かつ具体的な記事、感謝します。
投稿: 平井 瑛子( ひらいようこ ) | 2009年10月26日 (月) 20時50分